Venture

新規事業 伝統建築再生ホテル

訪れる人の感覚を解きほぐすホップの宿 “Kaya”

絹織物の記憶を今に伝える重伝建(重要伝統的建造物群保存地区)の町並みに、静かに佇む旧細川邸。長いあいだ使われずにいたこの町家を、弊社は「ホップの宿」として再生します。保存ではなく、継承。修復ではなく、呼吸の再生。かつて糸を紡いだこの家に、もう一度“人の営みと時間の流れ”を取り戻します。

再生開発を行う予定の細川邸(京都府・与謝野町加悦)

調理と会話、湯気と香りが交錯する

以前は大きな機織り機があった広い土間を大きなキッチンとダイニングに変更し、調理と会話、湯気と香りが交錯しながら、宿泊者がひとつの風景をつくり出す空間です。土間の奥には、サウナと内気浴のゾーン、庭には外気浴と多様な植栽のテラスが続き、ホップの香りを添えたロウリュウとともに、体と建物と土地の境界がゆるやかに溶けていきます。

気候・素材・人の営みの循環の中に身を置く

与謝野町のホップ栽培

この宿のテーマであるホップは、与謝野の風土を象徴する植物です。香り、苦味、発酵。自然の野生と人の意志が交わるところから生まれます。滞在者はクラフトビールを味わいながら、土地の気候、素材、そして人の営みが織りなす循環の中に身を置くことになります。

10人ほどが泊まれるこの宿は、華美さではなく、時間の質を贅沢に味わう場所です。
細川邸PJ、 Kaya は、与謝野という土地の時間を静かに発酵させ、訪れる人の感覚をやわらかく解きほぐす宿。サウナの蒸気とホップの香り、光と風、食と会話がゆるやかにめぐる場所です。

ここで過ごす一夜は、過去と未来が溶け合う“風景の泡”のような体験となるでしょう。